従業員も笑顔に!人気の高い福利厚生

福利厚生とは、給料以外の面で企業が従業員の生活をサポートする制度です。

これまでの福利厚生は、住宅補助といった生活に関わる支援が一般的でしたが、働き方改革によって「働きやすさ」や「やりがい」が重要視されるようになったことから、働く環境を充実させるための福利厚生を導入する動きが始まっています。

また、女性の労働参加やライフスタイルの変化によって、人々の働き方や仕事に対する考え方も多様化しています。

こうした現代の社会に合わせた福利厚生を考えることは、従業員満足度を高める方法のひとつです。

福利厚生を充実させることで、従業員のモチベーションを高めるほか、企業のブランドイメージ向上が期待できます。ブランドイメージの向上は今後の人材確保においても効果を発揮するでしょう。

本記事では、福利厚生を導入する際のポイントや事例を紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.福利厚生を導入する際のポイント
    1. 1.1.経営者目線だけでは失敗しやすい
    2. 1.2.現場の声を聞き、仮導入をしてから本導入を行う
  2. 2.社内のコミュニケーションを促進するための福利厚生
    1. 2.1.ランチ補助
    2. 2.2.飲み会補助
    3. 2.3.レクリエーション
  3. 3.自己啓発のための福利厚生
    1. 3.1.書籍購入費用の補助
    2. 3.2.セミナー参加支援制度
    3. 3.3.英語学習支援制度
  4. 4.業務や社内環境についての施策
    1. 4.1.フリーアドレス制度
    2. 4.2.在宅勤務
    3. 4.3.音楽を聴きながらの業務
  5. 5.番外編:ユニークな福利厚生
    1. 5.1.ドリンクバー制度
    2. 5.2.ログインボーナス
    3. 5.3.お昼寝制度
  6. 6.まとめ


福利厚生を導入する際のポイント

福利厚生の導入を考える前に、あらためて福利厚生の目的や重要性を知っておきましょう。

マイナビが行った2019年卒の大学生に向けたアンケート調査では、「企業選びで最も注目するポイント」という質問に対し、「福利厚生制度が充実していること」が14.3%を占め、全体のトップとなっています。
給料や経営状態のほか、福利厚生の充実は就活生にとって重要度が高いということがわかります。

(出典:マイナビ「ニュースリリース2018年03月14日」)

この結果を踏まえると、福利厚生を充実させることは、採用を有利にする方法のひとついえます。

また、新たな人材確保のほか、従業員の離職防止対策を進めるうえでも、福利厚生は欠かせない制度です。


福利厚生は企業にとっても従業員にとっても大きなプラスとなるため、さまざまな企業が自社のアピールとなる福利厚生の導入を進めています。


経営者目線だけでは失敗しやすい

福利厚生の目的は、給料や労働条件とは別に従業員の豊かな生活を実現させることです。そのため、従業員が「あったら嬉しい」と感じる制度を考えることが理想です。

従業員の意見を聞かずに経営陣のみで取り組んでしまうと、「福利厚生を使う機会がない」といった従業員の不満を招き、コストだけがかかってしまうというケースもあります。

福利厚生を考えるうえで「どれだけコストをかけられるか」を考えることはもちろん重要ですが、福利厚生は従業員のためにあるべきものだと捉え、従業員の年齢層や生活スタイル、働き方を意識することも大切です。

そのためには、従来の福利厚生の枠にとどまらず、柔軟な視点で福利厚生を考えてみることが必要になるでしょう。


現場の声を聞き、仮導入をしてから本導入を行う

近年、女性や高齢者の労働参加、共働き世帯の増加もあり、従業員の年齢層やライフステージに合わせた労働環境を支援することが重要視されています。

たとえば、女性の従業員が多い企業では、結婚や出産、育児など家庭と仕事の両立を支援する福利厚生は需要が高い可能性があります。

こうした需要を把握するためには、従業員の年齢や家族構成、ライフスタイルなどの事前リサーチが必要です。
あったら嬉しい福利厚生や、仕事とプライベートを両立するために必要な制度など、現場で働く従業員の声を聞いてみると良いかもしれません。

また、福利厚生を導入する際は、仮導入をして従業員の反応や利用頻度を確認することも重要です。本導入前に仮導入をすることによって、福利厚生コストの無駄を防げます。


社内のコミュニケーションを促進するための福利厚生

福利厚生の導入は、社内のコミュニケーションにも役立ちます。
社内コミュニケーションが不足していると、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。


・上司やチームリーダーとの連携が上手く取れず、業務効率が低下する
・人間関係が希薄になり、居心地が悪くなる
・人間関係が悪いことで離職につながることもある


人事支援サイトのHR総研が行った調査によると、「社内コミュニケーション不足は業務の障害となる」と言う質問に対して、63%の人が「大いにそう思う」と回答しています。

(出典:HR総研「「社内コミュニケーションに関する調査」結果報告」)


コミュニケーションが良好になることで、社内の活性化、生産性の向上、従業員満足度の向上など、得られる効果は大きいでしょう。

ここでは、コミュニケーション促進の施策として取り入れられている福利厚生を3つ紹介します。


ランチ補助

コミュニケーションを促進するために効果的といわれているのが「ランチ補助」です。ランチ補助の導入によって、部署の垣根を超えて交流が深まるほか、従業員の健康管理にも役立つというメリットがあります。

ランチ補助の形態は企業によってさまざまで、社員食堂やお弁当のデリバリー、加盟店でお得にランチが食べられる制度などがあります。
従業員からの高い利用頻度が予想できることから、あらゆる企業で導入されているようです。

また、栄養バランスの良いランチで従業員の健康をサポートできるため、従業員・企業双方にとってメリットがある制度といえます。


飲み会補助

ランチ補助同様、食に関する福利厚生として人気を集めているのは「飲み会補助」です。
日常業務で接点のない従業員同士は、なかなか社内でコミュニケーションを図る機会がありません。

親睦を深めて人間関係を良好にすることを目的に、新年会や忘年会などを開催する企業も多いと思いますが、飲み会費用の補助によって、多くの従業員に無理なく参加してもらうことができ、社内のコミュニケーション向上に役立つでしょう。


レクリエーション

普段話す機会がない従業員同士が交流を深め、新たな一面を発揮できるレクリエーションは、多くの企業で取り入れている制度のひとつです。

社員旅行やスポーツ大会など、従業員が業務以外の場で楽しめる機会を設けることで、従業員同士の仲を深める効果があります。

レクリエーションがきっかけで生まれるアイディアもあるかもしれません。


自己啓発のための福利厚生

自己啓発のための福利厚生は、キャリアアップを目指す人からの需要が高く、取り入れている企業も多い福利厚生です。

従業員のスキルアップを奨励することで、優秀な人材育成、企業の成長にもつながるといえます。

ここでは、従業員のキャリアアップやスキルアップに向けた自己啓発のための福利厚生制度を紹介します。


書籍購入費用の補助

業務に関係のある書籍やスキルアップにつながる書籍の購入費用を企業が補助する制度です。

従業員からのリクエストを受けて企業が購入し社内共有したり、従業員が好きな書籍を割安で購入できるようにしたりと、企業によって取り入れ方はさまざまです。
書籍は通販で簡単に購入できるため、比較的導入しやすい制度といえます。


セミナー参加支援制度

従業員のスキルアップに必要な研修・セミナーへの参加費用を支援する制度です。

なかには、業務時間の一部でスキルアップができるよう、業務時間内に行われる社外のセミナーや勉強会への参加を奨励する企業もあるようです。


英語学習支援制度

グローバル化にともなって、英語に対応できる人材の育成は企業にとって有効な投資となります。また、キャリアアップを目指す従業員にとっても人気の福利厚生です。

全従業員を対象に費用の一部を補助したり、業務に英語が必要な従業員を対象に費用の上限を設けて補助したり、制度の運用方法は企業によって異なります。
国外で事業を展開している企業や、これから国外を目指す企業にとっては重要度が高い福利厚生だといえます。


業務や社内環境についての施策

職場環境は、業務効率や従業員のモチベーションに大きく影響を与えます。最近では「健康経営」が注目されていますが、職場環境を整えることは健康経営においても欠かせない要素となります。そのため、多くの企業が従業員の満足度を高める施策に取り組んでいます。

働きやすい職場環境に整えることで、業務効率の向上や社内のコミュニケーション促進にもつながるでしょう。

ここでは、従業員の働きやすさを重視した職場環境への施策を紹介します。


フリーアドレス制度

フリーアドレス制度とは、従業員の座席を固定せず、業務内容や状況に応じて空いている座席を自由に使える制度です。

この制度の主なメリットには、オフィスの省スペース化が挙げられますが、従業員の意識改革にも大きな効果があります。

座席を自由に変えられることによって、新鮮な気持ちで業務に取り組むことができ、リフレッシュ効果も期待できます。


在宅勤務

働き方改革で業務の効率化が推奨されていることもあり、在宅勤務を導入する企業が増えています。在宅勤務は、通勤にかかる時間を有効活用できることが最大のメリットです。

また、育児や出産などの事情によって出社が困難な従業員のなかには、「在宅勤務であれば続けられる」という人もいるため、離職防止にもつながる画期的な制度といえます。

ただし、在宅勤務は業種との相性に左右されるため、導入には充分な検討が必要です。


音楽を聴きながらの業務

「音楽を聴きながらの業務」には賛否両論ありますが、音楽を聴きながら仕事をすることで、集中力が高まり作業効率が上がるという従業員には適した制度といえます。

「音楽を聴きながら仕事をしても良い」という自由度の高い職場環境は、従業員のモチベーション向上にもつながります。
企業として、どのような働き方が企業や従業員に最適なのか、状況に合わせて柔軟に対応することが重要になるでしょう。


番外編:ユニークな福利厚生

多種多様な福利厚生の導入によって、企業のブランディングや広報効果が期待できます。企業の強みとなる福利厚生を考えてみるのも良いかもしれません。

ここでは、従業員の満足度を高めるユニークな福利厚生を3つ紹介します。


ドリンクバー制度

オフィス内に、全従業員が無料または安値で利用できるドリンクバーを設ける制度です。

いろいろなドリンクを飲めるドリンクバーは、従業員のリフレッシュにも役立ちます。従業員のリクエストを受け入れながらドリンクの種類を充実させることで、多くの従業員が活用しやすくなるでしょう。

カフェスペースの設置よりも、比較的少スペースで導入できる制度です。


ログインボーナス

ログインボーナスは、企業によってルールは異なりますが、ある一定の期間や特定の日に出勤した従業員に対し、基本給とは別にボーナス(出勤手当て)を支給するというユニークな制度です。

たとえば、「毎日出勤するたびに〇〇円のログインボーナス」「〇曜日に出勤したら〇〇のログインボーナス」というように、出社によってボーナスを付与し、出社へのモチベーションを高めるために導入している企業が多いです。

「皆勤手当」の場合は、一日欠勤してしまうと皆勤手当てが受け取れないため、やむを得ない病欠があった時にやる気を無くしたり、モチベーションが下がったりしてしまうという点が懸念されていました。

一方、ログインボーナスは、対象の勤務日数に対して手当てが受け取れるため、やむを得ない欠勤によるダメージが少なく、皆勤手当てのデメリットを払拭できると考えられています。


お昼寝制度

お昼寝制度とは、眠気による業務効率の低下を防ぎ、リフレッシュをしてもらうために15分~20分の睡眠を認めるという制度です。
午後の業務効率を高めることを目的とし、お昼寝制度は国内外問わず導入され始めています。

お昼寝制度は企業によってルールがさまざまで、お昼休憩後に15分程度のお昼寝時間を付与している企業もあれば、お昼休憩時間を数時間単位の長めに設定し、お昼寝やリフレッシュができる「シエスタ制度」を導入している企業もあるようです。


まとめ

福利厚生の充実や職場環境の改善は、従業員のモチベーション向上や企業のブランディングにも大きな影響を与えます。
従業員の満足度向上やスキルアップに向けた福利厚生への注目が集まっていることからも、従業員の要望を取り入れた施策を考えることが重要といえます。

どのような制度が自社に合っているのか、いろいろな角度から福利厚生の導入を考えてみてはいかがでしょうか。